店舗作りのプロフェッショナル

かなり前の話だが深夜にNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」が再放送していたので見た。インテリアデザイナーの片山正通さん。

ブティックなどのショップの店舗作りを行っていて、オフィスは渋谷と華やかな世界。しかし、実際はけっこう泥臭い部分が見ることが出来勉強になった。
それは作品になるまでの過程にあった。

依頼者の思いを形にするため、どんな思いで作っているのかをヒアリングする。そしてその思いを分かりやすく、魅力的に伝える仕掛けを作る。そのためには売り場に何度も足を運ぶ。そして、ストイックなまでに悩み続ける。そしてクライアントを驚かせるような作品を作り上げる。

番組内で作品が完成するまでの工程を行っていたが、ゾーニングと呼ばれる売り場の形を決め、棚や商品の配置を決める。何度も何度も繰り返し納得のいくところまで追い込む。そのとき、最も重きを置いているのが動線である。

お客様の目線になりきって、どのように外から入ってきて、店内を回るかまで事細かに分析する。進行中のクライアントの高い変更要求にも、説得させるのではなく、お客様が納得してもらうものを提案する。

とこんな内容だったのだが、これって自分の仕事にもダブる部分がいくつもある。私はWebの世界での店舗になるわけだが、2点挙げてみたい。

1)Webにおいて考えるゾーニングはどうだろう?
実店舗と違うのは柱等や有効面積等の制約がないことだ。
画面内に収まるように店舗デザインを起こして行く。それは立体ではなく平面なため、ある程度形は決まっている。サイト構成の中で型がきまっているといっても過言ではないと思う。

2)依頼者の思いを形にする
顧客へのヒアリング、また売る商品を体験したりしてどこが売りか?消費者に響くことは何か?を探る。

2カラム、3カラムのメニュー構成を画面上でどう見せれば見やすいか?
アイコンのカラーで差別化を計ろうか?などビジュアルから顧客に訴える方法しか取れない。しかし、誘導の部分では仕掛けをビジュアルをアイコンやページに仕立てて動線を引くことが出来る。

実店舗と違い、あくまで画面上で店舗での楽しさや商品の良さを伝えられるようなサイト作りのために、もっともっと悩まなければならない。そこには根拠がしっかりなけらばならない。そして楽しさがなければ、それは消費者にも伝わらない。

ストイックなまでにお客様と商品と向かい合うことが自分に欠けている。そんな提案ではいけないと思った。人が集まり商品が売れるように配置や動線を根拠を持って作り上げることが必要だとも。